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『いつかの心を 忘れる心 for me any more』



最後に心を震わせたのは いつだったか

あのときの気持ちを もう再現できない




──風が吹いた。

"the sky, the earth, the sun, a wind,
and a little rain are necessary"

携帯音楽プレイヤーに繋がったイヤホンから小さな音が漏れる。

手を伸ばし、空を掴んだ。
空気が揺れ、雲がすり抜けて行く。

誰も来ない屋上で、私はただ空を眺めていた。

人目を気にせずに仰向けになれる場所など私には此処ぐらいしか思いつかなかった。

私は無意識の内に歌詞を口ずさむ。


──こんなにも歌は美しいのに。


雲が流れ、太陽の光を遮った。
影が地上に映し出される。

あたりが一瞬だけ暗くなり、太陽が再び顔を覗かせた。

右腕で眩しい光を遮る。
風が強く吹き、私は少し目を細めた。

刹那、人影が視界の端に映る。

「……なにがそんなに悲しいんだい?」

気がつくと、私のすぐ近くに同い年ぐらいの男が立っていた。
風がその服をなびかせる。

「──別に」
「何でもないという事は、ないだろうさ」

高校の制服でもなくただの私服で、学校の屋上にそいつは居た。
フェンスの向こうを、何処となく彼は眺め続けている。

「悲しいんだろう? 切ないのだろう? どうしようもなく、虚しいのだろう?」
「それは──」
「少しでも吐き出せば、心が軽くなるんじゃないのかい?」

彼は甘言を口にする。
誰もないない空に呟けば、気は楽になるのだろうか。

「ここなら誰も聞いてないだろう? なにか云いたい事はないのかい?」
「──」

彼は優しい顔をこちらに向けた。
風が髪を揺らす。

高い空にはなんの曇りもなく──

沈黙ではない空気。
大気の音が世界を充たす。

「喋ってしまえば   」

物悲しい歌が終り、携帯プレイヤーから次の曲が流れ出した。
私は無造作にイヤホンを引きはずす。

それでも……

「何も云うつもりは」

私は独りこの空に呟く。

「ありません」

屋上には私一人。目をつぶり、風の音を聞く。

例え何をしたところで
この胸のモヤモヤは消えはしないのだろう。

私はそれでいい。私は……それがいい。

悲しいのは人間だからか。

私は弱く、迷いで一杯で。
世界はどこか歪んでみえる。

何が悲しいのか、口には出せないけれど。

説明は出来ないけれど。

「それでも」

なにかが、悲しい。
理由もなく、ただ切ない。

風は揺れ、意味もなく眼が熱くなる。

私はこの胸の痞えを大事にしたいと思うのだ。
ギュウと心を締め付けられる、この感覚が、

私は好きだ。

張り裂けそうになるこの胸を。

この季節が

目蓋が熱くなるこの感情が。

その一瞬を

それが私に心があることを思い出させてくれる。


──この切なくなるほど恋に似た虚無を


私は愛している。


間隙


太陽の眩しさに目を細めた。
屋上には私しかおらず、音楽プレイヤーは無機質に曲を流し続けている。

この泣きたくなるほどの悲しさを私は失いたくない。
心に空いたこの穴を塞ぎたくはない。

娯楽に浸り隙間を埋め、頭を痺れさせたくはない。

この空虚な心に震える指が。
何も手に付かなくなるこの時間が。

一人だけのこの刹那が。

私は愛おしい。

──それでも

この狂おしいほど哀しさを、私はいつか失ってしまうのだろうか。
喪失の虚無をすら。私は失くしてしまうのだろうか。

いつか私は飽きるのか。

この空にも。こんなに素晴らしい音楽にも。
この悲しさや切なさにも。

心をここに留めておく事は出来ないのか。

この恋のような、その感情を。
いずれ失ったとしても。

その喪失を悲しいと思うこともなくなるのだろうか。

心はうつろい、この空のように形を変え続けるのか。

いつか私の胸は充足してしまう。
この瞬間を、この気持ちを。忘れてしまう。

それはとても悲しいことだ。


そして、そうとすら思わなくなることが


私は途轍もなく──恐ろしく思われるのだ




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妄想詩篇 / COMMENT:0 / TRACKBACK:0
『一般的に一般人は一般的に云って一般以下である』

「俺自身も愚かであるに違いはないのだがな」

「あぁ、一応自分の事も愚かだとは思っているのですね」

「全く正しいとは思えないからな。愚かだとは思うよ。その意味でいえば、やっぱり人間は人それぞれ誰もが愚かしく生きているものさ。別段、誰かがどうとかそういう問題じゃなく、正真正銘“聖人君主”のように生きることはどんな人間にも出来ないのさ」

「それはどうしようもなく?」

「それこそどうしようもなく」

「どうすればいいんでしょうかねぇ」

「どうもこうも、誰もが自分の行いを愚かしく思えれば、それでいいと、おれは思っているんだがね」

「それってなんか不健全じゃありません?」

「健全にして不健全。必要なのは能天気に生きることではなく、常に内省する事だろう。少なくとも、省みることなく世界を生きるということは間違いなく“愚かな事”さ。そうだろう?」

「不健全な思考こそが健全であると? それって矛盾的じゃありません?」

「メタレヴェルで言うならば、それは全く正しい見解さ。勿論、不健全が健全と言ってもその思考が社会に不善を成すというのならばそれはそれで問題ではあるのだが……」

「あるのだが?」

「不健全である事を“自覚し”かつ、“社会に適応すること”が『健全』であるという事なのだ。不健全であるところの思考をむやみやたらに行動として発露させるのは不適合さ……。というか、そんぐらい説明しなくてもいい加減分かるよな? って話なんだが」

「普通の人はあたなの言葉を聴いてもなんだかよく解らないのでは?」

「回りくどいのかなぁ? それとも説明の構造になにか不具合でもあるのかね」

「さぁ、聞いてみればいかがです? どこの誰かは知りませんが」

「そもそも俺が読者対象に選んでいる一般人というそれこそが幻想的ではあるんだがね」

「というと?」

「一般人というのは要するに『一般的に言って一般的な事象に対し一般的に無知である人々』のような意味合いで言っているのだが、要するにそんな人間なんていうのは存在しないという事かな。って事さ」

「また低く見られてますね、一般人」

「一般人という言葉を高い意味で利用している文章を俺はついぞ読んだことがないね。要するにそれが一般人の一般的なイメージさ。それが普通というイメージだ」

「普通の人は無知なんですか?」

「どのような場合においても、一般的であるという事は、専門家からすれば無知という事だ。“あらゆる意味で専門的ではない人々”が『一般的』なのさ」

「一般常識ってじゃあどういう扱いなんですか?」

「さほど専門的ではない学術レヴェルか、日常的な知識程度の意味だろうな。どの道、さて、“死”について考えた事がない人間がどれだけ居ると思う?」

「さぁ、大抵の人は考えた事はあると思いますが」

「その通りさ。多かれ少なかれ、それが正しかろうが間違っていようが、兎も角、“死”について一定以下の見解を持たない人というモノはそう居ないだろう。だが、はて、俺には“一般人という奴ら”が誰もが“死”について精通しているというビジョンが見えてこない。何故だろうな?」

「それは一般人が一般的に言って無知だから、じゃないですか?」

「そうじゃない。それが結局は、全くナンセンスだからだ。一般人は言うほど何も考えてない訳じゃないが、しかし、正しい事を知っているわけじゃない、という事さ」

「あなたは他の、普通の、一般的な、普遍的な人々の頭の中を覗いたことがあるんですか?」

「ないな」

「じゃあどうしてそんな事がいえるんです?」

「それはもう経験則でしかないがね。普通に言って、常識的に考えて、世の中って奴は大分真実とはずれていて、往々にして、間違っているものさ。──それもま、あくまでも経験則さ」

「イメージで一般人を語っているんですね」

「否定はしない。だがそれが結局のところ、俺が対象とする“一般人という名の読者”に合致した存在であるとも、思っているよ」

「露骨に普通の人々を馬鹿にしていますね」

「一般人なんてのは幻想さ。そんな夢のような、空想上の阿呆を馬鹿にしてしまうのは、ある意味でしょうがないことだと思うがね。でなければ、話が進まない」

「そりゃま、そうでしょうけど……」

「あぁ、小説にしろエッセイにしろなんにしろ、読者対象に訴えかけたい事があるという場合、それは読者を無知的であるという事にしなければならない。それを前提に話しかけるのさ。でなければ、それがなんであれ、対象とする読者を見失う」

「そんなもんですか?」

「あらゆる事に精通している読者なんてものを想定して文章を書く事はできない。それは神様に手品を披露するようなものさ。あまりにも馬鹿馬鹿しくてやってられんね。書き手は相手に対し驚きや主張を提供する。その為に読者は常に一般的に無知である事を想定される。普通のことさ」

「はぁ、まぁ、なるほど。……で、だからなんなんですか?」

「俺が書いたモノは面白いのかどうかって聞いてるんだよ」

「普通にそう聞けや」


雑記断片 / COMMENT:0 / TRACKBACK:0
『引き篭もりの愚者』

   愚か者は誰だ?

        ──誰もが愚かだ。


魍魎ノ類 / COMMENT:0 / TRACKBACK:0
『人災について』

ヒューマンエラーについて概要。

人が人として人である以上、論理的な意味での誤作動は常に起こしうる。
脳がただの学習装置に過ぎないのであるならば、性善説や性悪説など無意味だ。
同様に意識せずに常に正しくあることも、間違う事もない性質を獲得する事は不可能である。それはつまり
厳密な意味で。

要するに、“人が関わり”それでも直、絶対に間違いを起こさない事象など存在しない。


情報補完 / COMMENT:0 / TRACKBACK:0
『世界の片隅で愚痴を云ったら自分に返ってくるって意外と真理』

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「はてさて、云いたい事は山ほどあるのだが、しかしでも、どうにも筆が進まんのだ」

「それは一体誰に対するいい訳ですか?」

「言い分けるつもりは、別段ないのだ。ただ、これはどうしても幾分かサボってしまった事に対するある意味で贖罪なのであろうと思う」

「予定調和。或いは様式美という奴ですね」

「否定はしないな。だが結局、悪をなしてしまったのであるならばそれに対する説明責任ぐらいは果たすべきだ。それは誰に対してではなく、自分に対するものである」

「自分に対する言い訳?」

「自分に対する説明だな」

「それって必要なんですか? 普通にあまり意義を感じられないんですが」

「やりたくもないのにやらされるなら大した意味はないだろうがね。反省文の提出など、まぁ形式に意味があり、儀式をすることで自覚を促すという事ならばそれは一つの手法として間違っちゃいないとは思うよ」

「あなたの場合、これはもうかなり形骸化した儀式のような気がするのですけれどね」

「それこそを様式美というのだろうさ」

「自分で言ってれば世話は要らないですね」

「まさにその通りだと、おれも思うよ」

----------------------------------------------------------------------------------------

「書きたい事は山ほどあるというならさて、それは一体どんな内容なんですか?」

「それを云ってしまうのは多少ネタバレだな。興が削がれるとも云う」

「それってじゃあ何も予告するつもりはないという事ですか?」

「別になんもかんも云うつもりがない訳じゃないがね。往々にして俺の場合、小ネタがネタの中心なのさ。だからネタをいう事は核心を云うという事だ。それは些かつまらないと言うものだろう?」

「たぶん読んでる人は誰もあなたが云いたい事を理解できないと思いますよ。その小ネタですら」

「そりゃあ困ったな。──いや、別にいいのか」

「いや、良くないでしょ」

「ああ、良くないな。しかしさて、でもまともに反応も返ってこないんだ。なにを書いてもさ。だったら理解されてないと俺が思っても無理はないよな」

「愚痴を言っても始まりませんよ」

「要求だよ、これは」

「誰に対するどんな要求ですか?」

「読者に対する、もっと突っ込んでくれという要求さ」

「あなた基本的に突っ込み待ちですからね」

「あんな突っ込みだらけの内容に誰も突っ込まないとかあれだな、みんな物凄い精神の持ち主なんだな。俺だったらとてもじゃないが耐えられない。云いたい事は全部言ってしまうよ」

「心の中でですけどね」

「だってコメント残すのメンドクせーじゃん。どの道、コメント程度で俺の考えを全て披露できるわけじゃなしに」

「あなたの読者だって同じ事を考えていると思いますよ」

「………………マジデ?」

「でじま」


雑記断片 / COMMENT:2 / TRACKBACK:0
 

― 燈宮 仮月 ―
Hinomiya Kaduki

趣味/
 「読書」
 「音楽鑑賞」
 「妄想」

座右/
 「初心忘れるべからず」
 「思い立ったが吉日」
 「継続は力なり」

口癖/
 「結局は程度問題」
 「時と場合に因る」
 「何事も経験」

欠点/
 「すべて狂言、、、、、

 
『他ならぬ、他人の為に』
『それはつまり、因果のように』
『世はなべて殊もなく』
コミックス・コード
『爆発的情報進化 Meme Explosion』
『Fight and Flight』
『重力の中』
『ロストリモート』
『あんちのみ?』
『日常机上』
『頭蓋骨と頭痛の間で益体も無い話』
『都市なる伝説 Netlore』
『感情と、機械の生物 nothing but ism』
『“特別”もいずれ』
『Letter』
『細胞奴隷』
『死ヲ希シ慮ル事念ズ』
『All are the gradations』
『オール オア ナッシング』
『いつかの心を 忘れる心 for me any more』
『一般的に一般人は一般的に云って一般以下である』
『引き篭もりの愚者』
『人災について』
『世界の片隅で愚痴を云ったら自分に返ってくるって意外と真理』
『危機感欠如認知バイアス Somebody else's problem acknowledgment bias』
『命の重さ──言葉の重さ Weight the mind』
『Fortuna amicos conciliat, inopia amicos probat. 』
『せめて人間らしく』
『傾ぐ世界 Poltergeist』
『自殺考察(1) 墜落追悼』


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